★★★
桜木紫乃さんによる初の絵本。
2020年6月に刊行された小説「家族じまい」に登場する人々のもう一つの物語。
桜木さんのシンプルな文章と、オザワミカさんの描く三世代の女性、認知症のおばあちゃん、名前を忘れられてしまったママ、それを傍らで見つめる孫のわたし。
それぞれの表情から心の内を想像して物悲しくなってしまう。
もしも自分が忘れられてしまったら、その事を私はとても寂しく感じる。
けれど、例え忘れられてしまう日が来たとしても、それはみんななかったことにはならない。
文中から、やがて訪れる別れの気配を感じ胸が一杯になる。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。