★★★
「錦秋のトンネル」「泥鰌とり」「良人の薯蕷」「御真影」
昭和十九年から二十六年までを描いた四話に「昭和三十九年 東京」「昭和三十九年大晦日 古川」の二篇を加えた連作短編集。
物語の舞台は宮城県古川市。
鬼婆の様だが情に厚い面を持つ祖母の多嘉子、自身の正しさを貫き、その純粋さ故に心を病んだ父と、家族の為に黙々と働く母、そしてこの物語の主人公である次男の良彦。
戦争や震災を背景に、この世の理不尽さと、人間の感情の奥深さが描かれる。
激動の時代に生きたこの家族を想いながら改めて命の尊さを知り、生きる意味を考えさせられる。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば