★★★★
胸がザワザワする偏愛サイコサスペンス。
登場人物がみな恐ろしい。
同じ会社で働く二歳年上の上司に憧れ、何から何まで模倣し続ける後輩。
持ち物のみならず表情や言動ひとつひとつまで。
どんどんエスカレートしていくさまはストーカーを通り越して狂人のよう。
また他人の心の痛みに無頓着で自分大好き女子も不気味だ。
自分の何がおかしいのか全く気付かないのは、想像力の欠如なんて生易しい言葉では片づけられない。
彼らの行動を通して浮き彫りになるのは主人公の偏執的な愛情。
そして新たに出現する狂人。
タガが外れた瞬間の感情の爆発に戦慄する。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。