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生かさず、殺さず/久坂部 羊【レビュー】

★★★

主人公は伍代記念病院の認知症専門病棟、通称「にんにん病棟」で働く医師・三杉洋一。

様々な病気を抱えた認知症の患者を収容する病棟なのだが読む前から医師や看護師の大変さが想像出来る。

認知症で自分の病気を認識出来ない患者と向き合うには並大抵ではない努力が必要なのは言うまでもないが、そこに患者の家族の言い分が加わればストレスは更に倍増するだろう。

時にブラックジョークを織り混ぜながら物語は展開するが現場の過酷さがリアルに迫る。

途中で登場する小説家・坂崎は中途半端な印象。
認知症小説として絞った方が重みを感じた様に思う。




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