わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

カモナマイハウス/重松 清【レビュー】

★★★

空き家を舞台にした、ちょっとほろ苦くも温かい家族の物語。

不動産会社で空き家メンテナンス業に携わる58歳の孝夫、育児と両親の介護を終えロスに悩む妻の美沙、一人息子で元戦隊ヒーローの息子・ケンゾー。
この三人家族を中心に物語は展開する。

誰もが皆、歳を取り家も老朽化していく。
美沙の両親の死後、空き家となった実家の問題は他人事とは思えない。
美沙の孤独な気持ちにも甚く共感する。

何やら切なさが漂うが、ケンゾー推しの70代3人娘「追っかけセブン」の存在が際立ち中和してくれた。

自分が育った家や家族の歴史に想いを馳せる読後。




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