★★★★
「味方だよ」
オボロが発するこの一言が、どれほど少年達の力になり救いとなった事だろう。
親の無関心や無理解、暴力、犯罪の強要。
血が繋がった親子とは思えない壮絶な家族関係に打ちのめされる。
主人公は少年犯罪において弁護人の役割を担う付添人の朧太一。
誰に頼る事も出来ず居場所のない彼等に優しく寄り添い、固く閉ざされた心の扉を少しずつ開いていくオボロの真摯さに胸が一杯になる。
親だからといって許す必要も、許せない自分を責める必要もない。
子供達の声なき声に耳を澄ませ信じて受け入れる。
切なさの中に深い愛情を感じる救いの物語。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。