★★★★
カルーセル麻紀さんの幼少時代から20代前半までを、事実と虚構を織り交ぜながら描いた物語。
昨今、LGBTなどの言葉も浸透し、性同一性障害への理解も歩みは遅くても前進している気がするが、この物語の主人公、秀男が生まれた時代は偏見に満ち溢れていた。
同級生からのイジメや教頭からの暴力にもめげず、「あたしはあたしになりたい」と我が身を守る為に画策する秀男の姿に逞しさを感じる。
父や兄、弟妹にまで冷たくあしらわれても自分を貫く秀男には感嘆の思い。
どんな状況下でも秀男を認め、包み込む母と姉の揺るぎない愛情に胸が熱くなる。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば