★★★
「テレパスくそくらえ」「夜更けのラテ欄」「最初から行き止まりだった」
「幻の月」「あしたになったら」「街角の詩」
詩をモチーフにした6話収録の連作短編集。
自分自身、言葉の力で幾度も救われて来たけれど、詩というものに対してどこかナルシシズム的なものを感じ苦手意識を持っている。
隠していた恥部を曝け出し、公衆の面前に晒される様な感覚だ。
物語は同じ街で暮らす接点のない老若男女が自身の心の丈を言葉にし紡いでいく。
彼らが哀しみや怒りを真っ直ぐに言葉にし閉じていた心が解放されていく姿に安堵した。
言葉の力を信じたくなる一冊。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞