わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

カケラ/湊 かなえ【レビュー】

★★★

美容整形をテーマに全七章モノローグ形式で構成された長編ミステリー。

大量のドーナツがばら撒かれた部屋で亡くなった1人の少女の死の真相を求めて美貌の医師・橘久乃が次々と関係者を訪ね周る。

あちこちに散りばめられた毒でドーナツ以前に胸やけがしそう。

証言者で少しずつ違う意見。
その人の主観や思い込みが入り、些細なニュアンスの違いから発生する誤解。

真実が歪められ実像と異なる虚像が出来上がる怖さを感じる。

容姿を巡る固定観念を無くそうというメッセージ性は感じられるものの、全てのカケラが集まった所で完成したパズルは消化不良。




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