わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

白い闇の獣/伊岡 瞬【レビュー】

★★★★

この怒りと悔しさをどこにぶつければ良いのか。

何の罪もない少女が誘拐され残虐な手口で殺される。
捕まった少年は己の罪を反省する事もなく世に放たれ、少年法を盾に再び罪を犯し続ける。

守るべきは被害者遺族であるはずだ。
だが幾度も名前や顔が報道される被害者に対し、少年法で守られた少年の事は一切明かされない。

更生の機会を与え、社会復帰を図る為という大義名分は理解出来ても、それが期待出来ない少年達もいるはずだ。
法で許されないなら復讐をと考える気持ちが私には理解出来る。

世に蔓延る理不尽と不条理にメスを入れた社会派ミステリ。




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