わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

この夏の星を見る/辻村 深月【レビュー】

★★★★

可能性を感じさせてくれる作品。

『コロナさえなければ』。
あらゆる行動制限を余儀なくされたあの頃、誰もが同じ事を感じただろう。

今、この時は二度とない時間なのに、積み重ねて来た努力を発揮する場所は失われ、様々なものが奪われた。

そんな中、星に魅入られた中高生達がオンラインで繋がり、一つの目標に向かって力を合わせ前進していく。

住む場所や年齢、性別が違っても、同じ空を見上げ、同じ時間を共有し、心が共鳴した瞬間は感動が込み上げた。

コロナがあって良かったなんて思わない。
けれど星の瞬きと彼らの煌めきが重なり清々しい読後感。




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