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推し、燃ゆ/宇佐見 りん【レビュー】

★★★

前作の「かか」は独特の文体に難儀し途中挫折。
本作は打って変わり読みやすくなったものの、125頁という薄さに反し文中から迸る熱量が凄まじい。

男女5人で構成されたアイドルグループ「まざま座」の一員・上野真幸を推すあかりが主人公。

世間一般でいう「当り前」や「普通」に対応出来ず、高校を中退し、家族からも冷遇されるあかり。

推しは自分の背骨だと断定し、推しのいない人生は余生だとまで言い切るあかりに一種神がかり的な物を感じるが、その熱さに冷ややかな思いを抱く自分がいる。

デジタルネイティブ世代ならではの生き辛さが沁みる。




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