わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

デクリネゾン/金原 ひとみ【レビュー】

★★

心地良さは皆無。

二度の離婚を経て中学生の娘・理子と二人で暮らすシングルマザーの小説家・志絵。

二人の元夫と交流を続けながら、大学生の恋人・蒼葉と暮らし始める。
とても貪欲だ。

仕事も家庭も子供も恋愛も、全て手中に収めたい彼女と自分の境遇が違い過ぎて共感する事が難しい。

友人や恋人と美味しいものを食べ歩き十分満たされているかのように思えるが、時に発動する破滅的な言動にたじろいでしまう。

時間と共に人との関係性は変化し、未来に絶対はない。彼女の危うさに翻弄されつつも、迸る熱量に圧倒された。

志絵の自由さが羨ましくもある。




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