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仮面/伊岡 瞬【レビュー】

★★★

人は誰しも複数の仮面は被っている。
家族の前、友人の前、他人の前で見せる顔がそれぞれ違う様に。

本著の主人公、読字障害を持つ知的でハンサムな人気評論家・三条公彦。
胡散臭さがプンプンする。

登場人物が多く、視点と場面がコロコロ変わり読み進めるのに難儀した。
中盤以降、物語の全体像が見えて来てからは、仮面を被った女性達と、仮面を被らずとも内も外も腐りきった男性達に嫌悪感が増大した。

あっけない幕切れは勿体なかったが、点と点が繋がり一本の線になった時、人間の限りない欲望を感じた。

仮面を剥がされた彼らには不快指数Maxだ。




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