★★★
清々しい読後。
三章で構成された本作は文庫書き下ろし。
章毎に、母親、主人公の少年、塾講師と視点が変化して行く。
主人公の俊介はサッカーのトレセンメンバーから外れた事を機に日本最難関と言われる中学を受験する事を決意。
両親を説得し塾通いを始める俊介。
僅か12歳にしてこの頑張りが素晴らしい。
ある目的を胸に秘め、真面目に勉強に取り組む姿勢に感動する。
中学受験の話がメインだが、親子の成長物語でもあり、生きていく上で大切な事を示唆してくれる作品でもある。
塾講師・加地の信念に胸が熱くなる。
ラストシーンは涙なしでは読めない。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。