わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

ぼくらに嘘がひとつだけ/綾崎 隼【レビュー】

★★★

自慢じゃないけど将棋の事は一切分からない。
そんな私でも問題なく読めた。

エリート棋士の父を持つ長瀬京介と、落ちこぼれ女流棋士の息子・朝比奈千明。
プロ棋士を目指し、奨励会の階段を駆け上がる二人の天才少年を軸に物語は展開する。

同じ病院で、一日違いで生まれた二人に生じた出生時の取り違え疑惑。
犯人は早い段階で予想が付くが、それによって「才能を決めるのは、遺伝子か環境か?」のテーマが活きて来る。

親のエゴで振り回されたにも関わらず、その親を慕い嘘をつく子に胸が熱くなる。

ミステリ要素を絡めながら家族小説としても楽しめた。




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