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乳房のくにで/深沢 潮【レビュー】

★★★

一体いつの時代の話かと思う程、時代錯誤も甚だしく不愉快極まりない。
そう思わせる事が作者の狙いなんだろうとその策略を感じながら読み進める。

物語冒頭、電気・ガス・水道を止められ、生後3ヶ月の娘・沙羅をベビーカーに乗せデパートをうろつく主人公・福美の描写から不穏な空気が漂い、その後の展開に嫌な予感しかしない。

貧困だが溢れ出るくらいの母乳を持つ福美。
その母乳を利用し、気にいらない嫁を追い出そうとする代議士一家の千代。

母乳信仰、母性、○○でなければいけないに辟易する。

決めつけから解放されれば女性はもっと楽になるはず。




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