★★★★
心が抉られる。
読み進むに連れワンダフル・ライフから掛け離れタイトルが皮肉に思えて来る。
様々な悩みを持つ四組の男女、其々の物語が順に×3で描かれる。
四つの物語は一見なんの関係性も無い様でいてふと感じる違和感。
その正体と作者の仕掛けに気付いてから一気に面白さが加速する。
根底にあるテーマが障がい者差別だけに、物語としての面白さを味わいつつ、それと並行して自身の心の中を抉られ色々な局面で自分ならどうするか考えさせられる。
構成の妙に唸らされながらミステリーとしても存分に堪能した。
終盤の二転三転も見事としか言えない。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。