★★★
第五回暮らしの小説大賞受賞作品。
読み始めてすぐに安楽死宣言をされていた橋田壽賀子さんの姿が脳裏に浮かびました。
本作は様々な理由から、生き続けるのが困難な人が行使できる「死の権利=DR」と彼らの死をほう助する医師・神恵一(じん けいいち)の物語。
現在、日本の医療現場では安楽死は認められておらず、日本人が安楽死を希望する場合はスイスのNPOを頼ることになります。
この小説ではそれが実現されていますが死を望む登場人物達にかすかな光を感じた時「待って」を言いたくなる。
重いテーマであり死生観について考えさせられた作品。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。