★★★
「後悔病棟」の続編で、いきなり文庫作品。
前作未読でも問題なく楽しめる。
今回、患者たちの“心の声”が聴こえる聴診器を手にしたのは神田川病院に赴任したばかりの女医・黒田摩周湖。
児童養護施設で育った桜子と代議士の妻の貴子、二人の癌患者の心の声を聞きながら、摩周湖と桜子、貴子、それぞれが希望を持ち前に進んで行くヒューマン・ストーリー。
物語の核となるのは貧困問題と孤独。
貴子が貧困問題を真剣に考える姿には共感する。
風俗ビジネスには抵抗を感じるが、世の中に蔓延る貧困や格差、奨学金制度など社会問題を考えるきっかけになる。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。