わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

母親からの小包はなぜこんなにダサいのか/原田 ひ香【レビュー】

★★★★★

小包に纏わる6話収録の短編集。

参った。
何度もぐっと来たけれど最終話で涙腺崩壊。
拭っても拭っても後から後から涙が溢れ出る。

6つの物語は、そのまま自分の記憶を呼び起こし、両親が今まで送ってくれた沢山の小包を思い出させる。

18歳で県外へ出てから四度に渡り住所が変わっても、ずっと小包を送り続けてくれた父。
父亡き後は母がそれを引き継いでくれている。

お米に野菜、肉や魚、お漬物、どこでも手に入りそうな物達だけど、今なら中身以上の愛情が詰まっていた事を実感する。

今はもう言えない「ありがとう」の言葉を父に届けたくなる読後。




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