わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

境界線/中山 七里【レビュー】

★★★★

12ヶ月連続刊行企画第12弾で「宮城県警シリーズ」第2弾の本作は読後やるせない気持ちになる。

2011年3月11日、未曾有の震災が起きたあの日をきっかけに心のボーダーラインが壊れてしまった人間が起こした犯罪がミステリー仕立てで描かれている。

海岸で発見された変死体と公園で殺害された男性。
二つの事件に共通する事柄から真相解明へ向かい捜査する笘篠。

死者を冒涜するこのビジネスは決して許される物ではないが犯人が3月11日に目にした現実を想像すると責める気力も萎える。

あの光景を目前にしたら自分も境界線を保つ自信はない。




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