わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

私に似ていない彼女/加藤 千恵【レビュー】

★★★★

「滅亡しない日」「非共有」「切れなかったもの」「お茶の時間」

「あたしは恋をしない」「正直な彼女」「神様の名前」「皺のついたスカート」

8話収録の短編集。

加藤千恵さんの作品には決して派手さはないけれど、その繊細な文章にいつも惹きつけられる。

親友のある行動でヒビが入った女子高生、「共有」の意味を再認識した女性、突然現れた昔の同僚に戸惑う女性、決別した母と10数年ぶりに顔をあわせた娘、「退屈」より「正直」な女性を選んだ男性の顛末

どの物語からもそれぞれの人物の揺らぎが伝わる。

『切れなかったもの』の姉妹には震えた。




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