わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

罪の因果性/横関 大【レビュー】

★★★★

怖い作品だ。

生まれてから死ぬまでの間、人に迷惑を掛けない人間なんていやしない。
何気なく発した言葉、取った行動、もしそれが誰かに許しがたい恨みを買っていたとしたら…。

地下アイドル刺殺事件、その直前に職場に掛かって来た1本の電話で個人情報を漏らしたとされ辞職に追い込まれた女性。
犯人と断定され逮捕された男性。
三人に訪れた不幸の源を知ると、なんとも遣り切れない思いに駆られる。

悲劇が連鎖し、確証バイアスによって罪のない者が犠牲になる。

犠牲になった地下ドルの発言はあまりにも不謹慎だが因果応報と呼ぶには重過ぎる代償だ。




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