★★★
これはまさしく大人の御伽噺。
物語の舞台は福島県の猪苗代。
失恋したばかりの社会人と、元いじめられっ子のスパイ。
二つの並行世界が交互に描かれる。
あっちの世界で誰かがくしゃみをすれば、こっちの世界で風が吹く。
別世界でありながら、ほんの少し共鳴する事で変化を呼ぶ。
何の気なしにした行為が本人の知らない所で誰かを救う事もある。
そして何かが三つ揃うと出現する扉。
あっちとこっちが行き来出来る?
荒唐無稽な設定だけど冒険心がくすぐられる。
「どこかの誰かが、幸せでありますように」の祈りが込められた優しく温かなSFファンタジー。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞