★★★★
「新しい星」「海のかけら」「蝶々ふわり」「温まるロボット」
「サタデイ・ドライブ」「月がふたつ」「ひとやすみ」「ぼくの銀河」
8話収録の連作短編集。
彩瀬さんが時に描く幻想的な物語とは異なり、大学時代を共に過ごした四人の男女のリアルな生き様が繊細な文章で紡がれる。
我が子を亡くした者、居場所を失った者、失くしたものは違えども、皆、深い喪失感に喘いでいる。
普通に日常を過ごし、生き続ける事はなんて難しいんだろう。
皆の絶望や孤独が迫って来て胸が塞ぐ思いだ。
哀しみに満ちているが、仲間の優しさと希望が見える結末に救われる。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。