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デートクレンジング/柚木 麻子【レビュー】

★★★

柚木麻子さんの長編小説

既に出尽くした感がある女同士の友情、婚活、妊活、終活をテーマに女性の生き方を描いた作品

柚木さんの著書の中で最も印象深い「ナイルパーチの女子会」程にはヒリヒリしなかったけれど、本作も狭い範囲の中でそれぞれにもがく女性達の姿がリアルに描かれています。

学生時代~就職の有無~結婚する・しない~子を産む・産まないと男性よりも選択肢の多い女性達
その流れの中で人間関係もどんどん変化して行きます。
でもそれは別離ではなく、環境の変化による当たり前の事だと思っていました。
立場が変わって行くからといって友達でなくなるって事ではないはずなんだけれど、そこに、女同士ならではの嫉妬、束縛、妬み、嫉みが加わり、非常に面倒くさい展開になっています。

1人1人、事情も違えば、考え方も違います。
自分の計画通りに事が運ばないのが人生。
今、自分が置かれている環境で近くにいる人達を大事にして行きたい、そして色々な生き方があって良いし認めたい、女性同士、心の中でエールを送り合いながら住みやすい世の中になれば良いなと思える作品でした。




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