★★★
途轍もなく気が滅入る作品だった。
SNSで自殺志願者を募り、三人もの人を殺め、死体遺棄したのは優しかったはずの兄。
妹の手記形式で事件の全貌が明らかになっていく。
自殺幇助の是非、真の思い遣りとは。
根底に流れるテーマは重い。
私の心の中が誰にも分からない様に、死を考え苦しんでいる人の気持ちを理解する事は不可能だ。
自殺して欲しくないと思う時、それは私の感情であって、当人の本当の苦しみに寄り添えていない事を突きつけられる。
人間らしさが欠如しているのは一体誰なのか最後まで振り回された。
今夜は安らかになど眠れそうにない。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。