★★★
途轍もなく気が滅入る作品だった。
SNSで自殺志願者を募り、三人もの人を殺め、死体遺棄したのは優しかったはずの兄。
妹の手記形式で事件の全貌が明らかになっていく。
自殺幇助の是非、真の思い遣りとは。
根底に流れるテーマは重い。
私の心の中が誰にも分からない様に、死を考え苦しんでいる人の気持ちを理解する事は不可能だ。
自殺して欲しくないと思う時、それは私の感情であって、当人の本当の苦しみに寄り添えていない事を突きつけられる。
人間らしさが欠如しているのは一体誰なのか最後まで振り回された。
今夜は安らかになど眠れそうにない。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞