★★★
千早茜さんの長編小説
本を広げると前~後ろ表紙へと続く装丁がとても美しいです。
少年時代から綺麗な洋服が大好きで水色のワンピースを身に付けて同級生男子達に変な目で見られていた芳(かおる)
小学生時代に亀のタトゥーを入れた男に襲われ傷を持ったまま大人になった服の補修士 纏子(まきこ)
私設美術館に勤務する晶(あきら)
この3人が軸となり物語が展開して行きます。
18世紀から現代の服までの丁寧な描写が秀逸
洋服が大好きな人には堪らないと思います。
中盤まで物語は淡々と進んで行きますが、中盤以降、「クローゼット」が鍵となり少しづつ明らかになって行く秘密と共に、洋服の補修と心の補修が重なり温かい読後感となりました。
繊細で静謐で優しい物語。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば