★★★★
鳥取県日南町を舞台に繰り広げられるミステリー。
分厚さに怯んだが先が読めない展開に結末が気になりぐいぐい読み進める事が出来た。
オオクニヌシ再生神話、シベリア抑留の過酷な実情、町の三分の二を焼き尽くす大火事、轢き逃げ事件、遺体が移動する謎の殺人事件と、一つ一つの出来事は全く関連のない物に見えるが、全ての真相が明らかになる時、それは過去から現在までが1本の線で繋がり全てが交差されていた事に気付かされる。
随所に張り巡らされていた伏線はラストで綺麗に回収され清々しい。
ミステリーと言うより骨太の人間ドラマを堪能した。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。