わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

同じ星の下に/八重野 統摩【レビュー】

★★★★

前作『ナイフを胸に抱きしめて』のラストで心を鷲掴みにされたが、本作もエピローグで心を持っていかれた。

両親から虐待を受けて来た中学2年の沙耶が誘拐される場面から物語は動き出す。

足に鎖を付けられ監禁される沙耶。
だが、ここから「渡辺」と名乗る誘拐犯との奇妙な交流が始まる。

とても極悪人とは思えない、むしろ温かみを感じる渡辺の正体とその目的は?
二人が少しずつ心を寄せていく様子が微笑ましく、この平穏な日々が長く続く事を願った。

エピローグで明かされる真実は途轍もなく残酷でありながら、人を想う愛情の深さに胸が一杯になる。




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