★★★★★
村山由佳さんの過労死事件を扱った長編です。
前作の「嘘 Love Lies」に引き続き、読み応え十分でした。
哀しさ、やるせなさ、やりきれなさで何度も涙が溢れました。
そして怒りで身体が震え、最後の一行まで気持ちが激しく揺さぶられました。
健介を自殺にまで追い込んだ大手居酒屋チェーン「山背」
健介の両親と恋人の千秋が協力し大企業を相手に戦います。
非を認めないどころか、証拠隠滅を図ろうとする経営人達に
憤りを覚え、その想像力のなさに呆れ果て理不尽さにはらわたが煮えくり返りました。
小説を読んでこんなに怒れた事は久しぶりです。
それ程までに人物描写が秀逸。
この小説はフィクションでありながらリアリティがあり限りなくノンフィクションに近いと感じます。
過労死、過労自殺がない世の中になって欲しいと強く感じた1冊
多くの人に読んで欲しい、そしてこう言った作品こそ映像化してたくさんの方に働き方を考えるきっかけとなって欲しいです。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。