わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

ステイホーム/木地 雅映子【レビュー】

★★★

児童書と侮るなかれ、これがなかなか面白い。

主人公は小学5年生のるるこ。
学校生活を楽しいと思えないるるこにとってコロナの全国一斉休校は、むしろ歓迎すべき出来事だった。

不謹慎さを感じていたるるこだったが、母の姉・聖子の出現で生活が一変する。

聖子と共に物で溢れかえっていた古い家のリノベーションに取り組むるるこ。
庭で伸び放題になっていた木々が剪定され、家の中が見違えるように綺麗になっていく過程が爽快。

居場所が整い、るるこの強張っていた四肢が解放され、柔らかに変化した姿が嬉しい。

思春期の心の揺れを繊細に描いた作品。




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