★★★
過去に大学病院で大名行列のような教授総回診を目にし、強いヒエラルキーを感じた事を思い出した。
本作は現役の大学病院教授によるほぼノンフィクション。
まさにホワイトでも透明でもなく、真っ黒な巨塔。
登場する自分ファーストの医師達に自分の命を任せる事への恐怖を感じた。
パワハラやセクハラがまかり通り、追い詰められた医師は鬱病に。
教授選では根も葉もない噂が流され正当性とは程遠い。
医師に対して尊敬の念を抱いていたが、彼らがしている事は学生のいじめと何ら変わらない。
読み終えると医師や病院への見る目が確実に変化する怖い一冊。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞