★★
「れんげ荘」シリーズ第6弾。
今回も特別な出来事が起こるわけではなく、早期退職後、れんげ荘で暮らすキョウコのゆるい日常が淡々と描かれる。
キョウコを迎え入れる準備をしていた兄夫婦の家に、おネコさま御一行が住みつく事になったり、仏像作りに励むチユキの彼がイヌのえんちゃんを飼う事になったり、なんという事もない普通の日常だ。
随所に挟まれる亡くなったお母さんに対するキョウコの恨みつらみが、作者と実母の確執と被り、どこか切なく、居た堪れないような気持ちになる。
穏やかに暮らしている風でも人の感情は一筋縄では行かない様だ。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。