わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

マザー・マーダー/矢樹 純【レビュー】

★★★★

マザー・マーダー=母親殺人。
何て物騒なタイトルだ。

「永い祈り」「忘れられた果実」「崖っぷちの涙」「シーザーと殺意」「Mother Murder」5話収録の連作短編集には共通して悪意と狂気が満ちている。

イヤミス感全開の第1話、ラストで待ち受けるのは驚愕の結末。
我が子を守る為なら母親は鬼にもなる。

続く4編も作者の企みにまんまとやられ、めくるめくどんでん返しに脱帽。
しかしそれが段々癖になり快感へと変わる。

最終話ではそれまでの伏線が全て回収され予想の遥か上をいく真相に唸る。
母親の愛憎渦巻くミステリーを堪能した。




  • 人気のレビュー
  • 関連するレビュー

気軽にコメントどうぞ

*
*
* (公開されません)