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あくてえ/山下 紘加【レビュー】

★★★★

パワフルな悪態小説。
19歳小説家志望のゆめと90歳の悪態ばばあの舌戦が止まらない。

前作「エラー」も激しかったが本作は更に勢いを増している。

ゆめは母親のきいちゃんと祖母の三人家族。
父親は不倫の末、子を持ち新しい家庭で暮らしている。

何が理不尽かって、ゆめと一緒に暮らしている祖母が父方の祖母だって事。

ろくに生活費も入れず自分の母親の面倒を元妻と娘に任せっぱなしの父親。
ろくでもない奴だ。

どこまでも献身的なきいちゃんが聖母マリアに見えて来る。

先が見えない介護地獄と、エンドレスな言葉の応酬。
凄まじい熱量に圧倒された。




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