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蜘蛛と蝶/大石 圭【レビュー】

★★★

主人公は家と職場の往復だけの単調な日々を過ごしている多岐川瑠璃子(たきがわ るりこ)33歳。実家住まいの歯科衛生士です。

職場の同僚、川原美和(かわはら みわ)が結婚相手を見つけたと言う出会い系サイトにアクセスし、そこで7つ年下の商社マンを名乗る佐々木一希(ささき かずき)と知り合い、付き合うようになります。

平々凡々な日常を送っていた瑠璃子が、一希の出現により、今まで感じ得なかった幸福を感じる様になりますが、それを感じつつも一抹の不安、疑心暗鬼が芽生えて行きます。

一希の事を信じたい気持ちと、不安が交差しますが、今の幸せを失くしたくない瑠璃子は見て見ぬフリを決め込みます。

ラストが気になって一気読みでしたが、なんとなく全体的に古めかしい印象を受けた物の、優柔不断で流されやすい一希に良心が残っていた事だけは救いでした。
タイトル「蜘蛛と蝶」が内容を如実に表現している作品。




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