わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

孤独なうさぎ/渡邊 裕二【レビュー】

★★★

何故、芸能界での安定した位置を捨ててまで転落の路を歩んでしまったのか、その背景が知りたくてこの本を手に取りました。

暴露本的な本だと嫌でしたが、酒井法子さんを24年間もの間取材してきた記者が書いたどちらかと言えばかなり好意的な本だったので読後感は悪くありませんでした。

デビュー当時、私の友達が「酒井法子って笑っていても目が笑っていない」と言っていたのを思い出します。

現代では考えられない様なあまりにも複雑な生い立ち、それが彼女の表情に出ていたのかなと…

この本を読むと、真面目で一生懸命だけど、不器用な、そしていつも愛を求めている
誰かに頼りたい・縋りたいと言う様な彼女の心の奥底がひしひしと伝わって来ます。

人生でプラスになる出会いもたくさんあるだろうに、何故かマイナスとなる様な人と出会ってしまい自分自身がコントロール出来なくなる。

そんな心の弱さ・脆さも幼少期からの家庭環境が少なからず影響していると思います。

行ってしまった行為は確かに悪い、思春期のお子さんを持つ母親として許されるべき行為ではない事は重々わかりますが、でも人間、環境だったり心が荒れている時ふと「魔」が差すと言う事は誰にでも起こりうる事だと思います。

これから子供の為にもそして自分自身の為にも精進して心の底から笑える日が早く訪れます様に。




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