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私のことならほっといて/田中 兆子【レビュー】

★★★★

「歓びのテレーズ」「薄紅色の母」「匂盗人」「六本指のトミー」
「片脚」「あなたの惑星」「私のことならほっといて」
7話収録の短編集。

『女による女のためのR-18文学賞』大賞を受賞し、デビューされた田中さんだけに、本作も全体にエロティックな雰囲気が漂っていた。

リベンジ・ポルノの女、匂いフェチの女、夢の中の男を愛した女など、リアルなものから、SF的なものまで、その世界観は様々だが、どの作品にも不穏な空気が纏わりついていて、陰鬱で気味が悪い。

好みは「匂盗人」「六本指のトミー」

仄暗さの中に秘めた官能の世界を堪能した。




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