わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

コゴロシムラ/木原 音瀬【レビュー】

★★★

ホラーミステリーと銘打たれていたがホラー要素は薄く、ほぼミステリー小説。

それでも冒頭のコゴロシムラと呼ばれる、山深く俗世間から隔離された様な、小谷西村の古民家で起きる不可解な現象と怪しげな老婆に怯えながら頁を捲る。

過去にこの村で産婆が赤子を何人も殺した事件と、カメラマン・仁科の前に現れた先天性上肢欠損の山王新。
二つの要素を絡めながらコゴロシムラの真相が明らかになって行く。

最初に巻末の参考資料に目を通した為に大方の予想は付いてしまったが、新の純粋無垢な心に胸を打たれ、それとは真逆な人間の欲深さに怒りを覚えた。




  • 人気のレビュー
  • 関連するレビュー

気軽にコメントどうぞ

*
*
* (公開されません)