★★★★
下巻には第六話~第八話・最終話の4編が収録されています。
六話から八話では上巻同様、様々なタイプのストーカーが登場し、やはりそこに並行して主人公、白井有梨につきまとうストーカー「S」の存在も描かれています。
各話のストーカーの話も興味深く、緊張感を持って読みましたがそれ以上に「S」が誰なのか気になり、最終話の「白井有梨の事件」まで先を急ぐ様に読み進めました。
SCS内のメンバーをそれぞれに疑い、伏線がないか一字一句見落としがないように読んで行き、ネタバレの少し手前で「S」の正体が解った物の、その動機や裏に潜んでいた事実や過去を知った時、更に恐ろしさが倍増しました。
連作短編集で各エピソードを堪能しつつ、それと並行して別の謎解き要素があり結末まで二重に楽しめるホラー的要素のあるミステリーで読み応えがありました。
最終話では全てのピースがパズルにピタリと納まりスッキリ!しかしホッとしたのもつかのまラスト数行で再びゾワリ
終わりのないストーカーの気配を感じゾッとさせられました。
怖かったです。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。