★★★★
32歳の陰気な長谷眞と30歳の可愛い沖遼太郎。
男性二人が主人公の物語。
コンビを組む2人は違法カジノで働いていたが失敗ばかり。
偽宝石売りでも無一文になるが、商店街にたむろする老人たちを見て「これからは、年寄りだ」と閃く。
前作『大人は泣かないと思っていた』とは全く異なる作風の様に感じたが、終盤に向かい徐々に寺地さんから紡がれる魔法の様な言葉に温かく包まれる。
親は自分で選べないし自暴自棄になる気持ちも解らなくもない。
けれどその後、誰と出会い、どの道を選択するかで人生はいくらでも変える事が出来る。
人を救うのもまた人なんだ。
余談ですが132ページ、1行目、「認知症が」は「認知症か」の誤り

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。