★★★★
いつも温かな余韻を残してくれる寺地作品だが、本作もとても良かった。
沖縄で男の人と暮らすと言い残し、一人息子の朔を置いて出て行った妹の鈴菜。
姉の椿は二歳になったばかりの朔と二人で暮らす事になる。
勉強も苦手で内にこもる朔は幼稚園でも小学校でも上手くやれず、決して育てやすい子とは言えない。
主人公の椿の目を通して、世間で言われる「良い子」の意味を考えさせられる。
大人だって迷ったり失敗したりを繰り返す。
子どものうちから上手くやれなくたって大丈夫。
あなたを信じて理解してくれる人は必ず存在する。
一歩一歩ゆっくり進んで行けば良い。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。