★★★★
十三章で構成された長編。
一章から不穏な空気感が溢れていて息苦しく、その苦しさは最終章まで続いた。
主人公は42歳の清水。
再婚した妻には中学2年生の一人息子、春彦がいた。
教室内での無差別毒殺事件、酷いイジメ、怪死事件、それらに焦点を当てた作品だろうと読み進めると後半になり少し毛色が変化して行った。
殺人鬼、上田祐太郎をウエダサマと崇めるネット民達。
殺人は正当化される物でもなく、まして殺人鬼は神なんかじゃない。
心の中に溜めこんだ鬱々とした澱を、自らの欲望のままに外へ吐き散らす少年達の異常行動にひたすら恐怖を感じる。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば