★★★
おじさんの悲哀を純喫茶の美味しい珈琲と看板メニューで包み込んでくれるようなグルメ小説。
主人公は松尾純一郎・57歳。
早期退職し、現在無職。
妻子はあるが現在別居中。
それほど悪いおじさんとは思わないけれど、計画性がなく、のほほんとした性格は難ありかも。
周囲に「あなたは何もわかってない」と言われても深く突き詰める事もなく、呑気に純喫茶のはしごを続けるおじさん。
なんだかんだ幸せそうじゃないか。
このおじさんの動向より、そそられるのは次々に登場する看板メニュー。
あれもこれも全部食したくなる。
空腹時に読むと堪らない一冊。

はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」