わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

レッドクローバー/まさき としか【レビュー】

★★★★

凄まじい。
憎しみが増幅し人が憎悪の怪物と化していく姿に恐怖を覚える。

発端は豊洲のバーベキュー会場で起きたヒ素による大量殺傷事件。
犯行に使用したヒ素が同じだった事から12年前に北海道の灰戸町で起きた一家殺害事件との関連が疑われる。

真相が見えて来る度にやり切れない思いが募っていく。

余所者を排除する閉塞的な町で親を求める子、自分第一主義の親、不満を抱えた町民、皆が鬱屈とした感情を持て余し、常に誰かの不幸を念じている。

何度心を壊されても当たり前の幸せを望む子らの想いが切ない。

ミステリーに毒親問題を融合した衝撃作。




  • 人気のレビュー
  • 関連するレビュー

気軽にコメントどうぞ

*
*
* (公開されません)