わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

かがみの孤城/辻村 深月【レビュー】

★★★★★

心が震える読書体験だった。
読後は幸せの余韻が続く。

冒頭からこの物語世界、かがみの中にある孤城に丸ごと引き摺り込まれた。

七人の中学生それぞれが抱える事情に触れ、皆の不安や怖れ、苦しみ、哀しみ、怒り、あらゆる感情が伝染し何度も涙が込み上げた。

自身が登場人物に同化したかの様に心が強く共振し叫びたくなる。
どうか生きる事を諦めないでと祈りながら頁を捲り続けた。

本には力がある。
この一冊の本は今苦しんでいる多くの子供達の支えになり、足元を照らす光となって未来へと続く道標となるはずだ。

ファンタジーの枠を超えた愛と絆の著。




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