わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

ほどなく、お別れです 思い出の箱/長月 天音【レビュー】

★★★★

しみじみと良かった。

スカイツリーを望む葬儀場「坂東会館」を舞台にしたシリーズ第三弾。

入社して二年の美空は葬儀の司会で失敗、クレームを受ける事もあるが、都度反省し、遺族に真摯に向き合おうとする姿勢は崩さない。

今回は社長の甥で、大手葬儀場での勤務経験がある木暮が入社して来た事で、あわや一触即発か!?という展開。
葬儀=ビジネスと捉える木暮の考えを読みながら葬儀の在り方についても考えさせられた。

4つの物語で描かれる別れはどれも悲しく切ない。

けれど故人や遺族へ心を寄せる坂東会館の人達の思い遣りと温かさが身に染みる。




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