★★★★
タイトルの「海蝶」は男性の潜水士を「海猿」と呼ぶ事に対し、この物語の主人公、女性初の潜水士・忍海愛に用いられた総称。
父の正義、兄の仁と合わせ『正義仁愛』
東日本大震災で波に攫われた母の教え『海上の治安維持における正義の信念と人命保護に対する仁愛の情』が作品に見事に表現されている。
東日本大震災の章は嫌でも3.11の映像が脳内を過り胸が詰まる。
喪失感、後悔、悲しみ、終盤の海中のシーンではあの日から決して消える事がなかった彼らの感情を想い切なさで胸が一杯になる。
潜水士として逞しく成長した愛は間違いなく母の誇りだ。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば